施工性と耐震性能を向上

―プレート定着型せん断補強鉄筋「Head-bar」(ヘッドバー)を開発―
 
【平成11年10月13日】大成建設株式会社


 大成建設(株)(社長 ・ 平島 治)は、プレート定着型せん断補強鉄筋「Head-bar」を開発し、9月30日付で(財)土木研究センターによる建設大臣技術認定を取得しました。Head-barは、施工性を画期的に改善して工期の大幅な短縮を可能にすると共に、耐震性能の向上に寄与します。

 阪神淡路大震災以降、建設工事の諸指針が改訂され、構造物の強度を低下させる主鉄筋の変形を防ぐために、両端に鋭角または半円形の曲げ加工を施したせん断補強鉄筋を組み込むことが標準となっています。しかし、両端にこのような加工を施したせん断補強鉄筋を、既に格子状に組まれた鉄筋にそのまま組み込むことは不可能なため、分割して挿入した後で接続するなどの工法が必要となり、施工には時間と人手がかかることになります。そこで、施工しやすく確実な定着性能を持つせん断補強鉄筋の開発が強く望まれてきました。

 Head-barは、従来の鋭角または半円形のフックの代りに、せん断補強鉄筋の端部にプレートを取りつけてコンクリートに定着させるものです。プレートと鉄筋の接合には、高速回転させているプレートに鉄筋を押し付けて接合する摩擦圧接方式を用いて、強度を確保しています。Head-barは、組まれた鉄筋の間に、後から挿入できるために、施工を極めて容易にします。

 シールド立坑の側壁に適用した実際の施工例によれば、鉄筋の組み立て時間をおよそ40%短縮することができました。また、壁用の部材に大地震を想定した繰り返し負荷を与えて、耐力の比較をする実験において、従来の鉄筋を用いた部材の耐力が約3割低下した時点でも、Head-barを用いた部材の耐力の低下は1割程度に留まり、構造物の耐震性能を向上させることが証明されました。



 Head-barは当社の指定する業者により、品質管理基準に従って製作されます。既に、シールド立坑やコンクリートピット側壁の施工において実績を持ち、一般への販売も予定されています。

 今回の建設大臣技術認定取得によって、その性能が保証されたHead-barをさらに幅広く施工に適用していきたいと考えております。

 


「右の2本がHead−bar」