住宅や小規模店舗、事務所向けに「氷蓄熱式空調・給湯システム」

〜 小規模用途を対象にした蓄熱式空調システムを低価格化で開発 〜
 
【平成11年3月17日】大成建設株式会社
日本ピーマック(株)
(株)アルファプライム・ジャパン


 大成建設(株)は、日本ピーマック(株)、(株)アルファプライム・ジャパン と共同で、住宅や小規模な店舗、事務所等を対象に、夜間電力利用の蓄熱式空調を 可能にする「小型氷蓄熱空調・給湯ヒートポンプシステム」を開発しました。本シ ステムは低価格での実用化を実現しており、本年6月に実装運転を開始します。ま た、大成建設が現在、施工中の集合住宅に50台が装備される予定です。

 蓄熱技術は苴d力負荷の平準化による省資源効果や高効率運転による省エネ効果CO2削減等の環境保全効果艪{Vdランニングコストの低減効果から導入事例も飛 躍的に増加しており、大規模建築はもちろんのこと、中・小規模の事務所等にも蓄 熱式空調機器の導入が進んでいます。しかしながら、このようにランニングコスト の低減や環境保全など多くの利点があるにもかかわらず、さらに小さい空調容量で 足りる住宅や小規模な店舗、事務所等への導入は遅れていました。その大きな理由 は、規模に見合ったイニシャルコストの低い機器がなかったことにあります。  そこで今回の開発ではイニシャルコストの低減を第一目標に掲げました。機器類 を省エネとランニングコスト低減に有効な機能と構成に絞り込むことにより、シス テムのパッケージ化を図り、できる限りシンプルな形としました。試算では、普通 のエアコンと給湯器を使用する場合に比べて、イニシャルコストで30〜40万円 の増となりますが、ランニングコストでは年間9万円の低減が見込めるため、5年 以内でイニシャルコストの増分が回収できます。

 今回開発した小型氷蓄熱空調・給湯ヒートポンプシステムは、対象用途別に以下 の3システムを揃えています。

  1. 住宅用に蓄熱空調と排熱利用高効率給湯を実現する「氷蓄熱・多機能ヒートポンプシステム」
  2. 小規模な店舗や事務所に最適な「パッケージ型氷蓄熱ヒートポンプシステム」
  3. パッケージ型氷蓄熱ヒートポンプシステムと躯体蓄熱を併用した小規模な「躯体蓄熱併用システム」

 本システムは苡Z宅用の「氷蓄熱・多機能ヒートポンプシステム」を例にとると氷蓄熱槽を内臓した屋外設置のヒートポンプユニットと別に設置する電気温水器で 構成され、2室を対象とした空調能力を備えています。夏季には、安価な夜間電力 で氷を蓄えて、その冷気を昼間の冷房に利用することで昼間の電力を節約し、一方 で製氷や冷房に伴って発生する排熱を使って給湯を行なうので、エネルギーを無駄 なく利用します。電気温水器は、市販の製品を用いることで低価格化が図られ、ま た、ヒートポンプと分離していることにより?浴槽自動お湯はり機能?や?さし湯 機能?が独立して使用できます。蓄熱槽及び冷媒回路の機器構成には、一体型パッ ケージ形式を採用したことでフロン配管工事が不要となり、据付時や改修時のフロ ン漏れの恐れがありません。

 本システムの開発によって、従来の蓄熱式空調システムでは適用が難しかった住 宅など小規模用途に対しても、省エネ効果や省ランニングコスト効果、低環境負荷 効果等を安価に提供することを実現しました。本システムは電力負荷の平準化に寄 与するものであるため、今後、積極的に提案していくとともに、さまざまな用途を 対象に最適な空調システムの構築を図っていきたいと考えています。

〔参考〕
(1) 開発関係者
・システム全体および機器の企画開発 :大成建設(株)
・ヒートポンプユニット開発     :日本ピーマック(株)
・ 開発協力            :(株)アルファプライム・ジャパン
[東京電力ベンチャー企業]
・ 関東地区販売代理店      :(株)アルファプライム・ジャパン
[東京電力ベンチャー企業]
・ 普及支援           :東京電力(株)


(2) 各社の所在地・代表者
・ 大成建設(株):本社 東京都新宿区、社長 平島 治
・ 日本ピーマック(株):本社 神奈川県厚木市、社長 粟生 敏明
・ (株)アルファプライム・ジャパン:本社 東京都港区、社長 西郷 徹也