既存廃棄物処分場を安全に再生

―既存施設の延命化・環境汚染防止・土地有効利用をシステム化―

 
【平成10年9月21日】大成建設株式会社


 大成建設(株)(社長・平島 治)は、環境対策が施されていない廃棄物処分場に埋め立てられたごみを掘り起こして減容化・リサイクルし、処分場の延命化をはかるとともに、新たな環境汚染防止対策を施し、安全に再生するシステムを開発しました。また、再埋立終了後は跡地の有効利用を可能にします。

 わが国における年間廃棄物発生量は、一般廃棄物が約5千万t、産業廃棄物が約4億tです。廃棄物発生量の増大とともに、年間最終処分量も増え続け、一般廃棄物が約1400万t、産業廃棄物が約8千万tとなっています(平成6年度実績)。最近では、新たな処分場の建設が困難になりつつあり、既存処分場のリニューアルが大きな課題になっています。
 そこで、当社は、既存処分場に埋め立てられたごみを掘り起こして選別を行い、金属や可燃物を取り除き、残った土砂等を、新たに環境対策を施した処分場に再度埋め立てる方法で、処分場を再生するシステムを確立しました。ごみの減容化率は、従来の物理的な廃棄物圧縮工法では、10〜30%の減容化率にとどまっていましたが、本システムでは最大で30〜50%減を目標とし、処分場用地の確保難を解決します。
 減容化・分別に際しては、コマツ(社長・安崎暁)と共同開発した装置を使用します。掘り起こしたごみを分別に適した性状とした後に、選別機等を活用して、土砂系、石系及び可燃物系に効率よく分別し、掘り起こしごみの大幅な減容化を可能にしました。
 また、埋立ごみによって生じるおそれのある環境汚染を防止し、監視する技術を適用します。安全な処分場の構築により、周辺住民の不安を払拭することができます。具体的には、掘削後の地盤へ遮水工を構築し、埋立ごみからの浸出水による土壌・地下水汚染を防止します。さらに、工事中のごみの飛散、悪臭、ガスなどを防ぐために、外界と遮断されたクローズド形式での施工も可能です。
 埋立終了後の土地を有効利用するために、スポーツ施設や公園などの地域還元施設やビオトープなどの環境配慮型施設の計画も実施いたします。

 当社は本システムを、既存処分場の再生の切り札として、処分場の現状調査から分析・評価、対策技術の立案、再生・修復工事、再生後のモニタリングまで一連の技術をサポートします。

<担当部署:技術本部技術開発第二部 廃棄物処分技術開発室>