レトロフィット免震の効果を世界で初めて実証

─伊豆群発地震による揺れを観測─

 
【平成10年5月8日】大成建設株式会社


 大成建設(株)(社長・平島 治)は、免震レトロフィット完成国内第1号の自社研修施設(静岡県熱海市)で、先ごろの伊豆半島東方沖の群発地震による揺れを観測し、レトロフィットによる免震効果を世界で初めて実証しました。

 昭和39年に建設された研修施設は、耐震診断の結果、耐震改修が必要となり、免震レトロフィットを採用、平成9年4月に完成したものです。傾斜地に建つ高層棟(本館:地上16階、塔屋2階)の8階柱部分に免震装置を設けた中間階免震、および平坦地に建つ低層棟(東館:地上7階)では既存基礎の下に免震装置を設ける基礎免震を施しました。
 熱海市で震度4を記録した4月26日(日)午前7時37分および5月3日(日)午前11時9分の地震での建物各階の揺れの強さ(最大加速度)は、下記の通りです。


 本館1階本館8階
(免震)
本館9階本館15階東館基礎
(免震)
東館1階東館7階
4月26日12.826.114.514.312.74.45.5
5月3日9.433.319.423.313.37.18.4
注)単位:ガル。X方向とY方向の加速度のうち大きい方の数値。



大成建設湯河原研修クラブでの地震対応観測記録

平成10年4月26日7時37分  伊豆半島東方沖地震  
98.04.26.07:37
98.05.03.11:09
平成10年5月3日11時9分 伊豆半島東方沖地震

1. 本館
  2. 東館

 免震装置により、本館では免震層直下階の加速度に比べ、直上階の加速度は、49〜58%に低減されています。また、東館では、基礎の加速度に比べ、1階の加速度は35〜53%に低減され、両館ともに、免震効果があることが実証されました。

 免震レトロフィットは、基礎下または中間階に免震装置を設置することで、建物の耐震性を大幅に向上させる手法です。建物外部または建物の一部のみでの工事ですむため、建物を使用しながらの改修に最適です。今回、実際の建物での免震効果が実証されたことにより、庁舎、病院、共同住宅、博物館、美術館、歴史的建造物等で、免震レトロフィットへの需要が一層顕在化するものと考えられます。


 
本館8階中間階免振東館基礎免振


  [担当:営業推進本部耐震推進部]