エレベーターがベースごと上下移動

─ 逆打ち工法対応型フロアクライミング式エレベーターを実用化 ─

 
【平成9年10月2日】大成建設株式会社

 大成建設(株)(社長・平島治)は、工事用エレベーターメーカー・(株)サノヤス・ヒシノ明昌(社長・南雲龍夫、大阪市中央区)と共同で、掘削や躯体工事の進行にあわせてエレベーターのベースを随時に上下移動できる「フロアクライミング式エレベーター」を開発し、実用化しました(共同特許出願中)。大型建築工事の9割近くで採用されている地下逆打ち工法に対応でき、安全性や作業環境の向上、工期短縮に効果を発揮しています。
 逆打ち工法とは、切梁などの仮設部材を用いずに地下掘削とともに地下躯体の床、梁、柱を施工し、これらに土・水圧を負担させながら順次掘り下げていく工法です。安全性が高い、近隣周辺地盤に対する影響が少ない、地上工事に早く着手でき るので工期の短縮が可能、などの特徴があり、市街地における大規模地下工事や高層建物などで採用される機会が増えています。
 しかし、この工法では最終地下躯体が完了するまでは工事用エレベーターを設置できないため、躯体工事における揚重作業に支障をきたしていました。
 今回実用化した「フロアクライミング式エレベーター」は、開口部をまたぐようにアウトリガーを張り出してエレベーターのカゴを床に固定し、頂部からマストを継ぎ足しながらマストおよびベース部分を駆動装置を用いて、下方へクライミング(延長)させることが可能です。逆に上方へクライミングすれば、エレベーター用の開口部を順次ふさいでいくこともできます。また、エレベーターの組立・解体作業が1階部分で行えるため、安全性も向上します。
 本エレベーターを、東京支店・大崎駅東口再開発工事など3ヶ所の作業所に導入して、良好な結果を得ており、さらに全国的に展開していく予定です。
 
 〔仕 様〕
掲 載 荷 重  :   990kg(最大定員15人)
使 用 揚 程  :   最大30m
ケージ 内有効寸法  :   0.97m ×4.06m ×2.2m
以 上
 
[担当:安全・機材本部機械部機械技術室]