公益信託大成建設自然・歴史環境基金
  平成9年度助成先が決定

 
【平成9年11月17日】大成建設株式会社

 大成建設(株)(社長・平島治)が設立した「公益信託大成建設自然・歴史環境基金」の平成9年度助成金を、このたび別紙の18団体に対し贈呈することに決定しました。
 本基金は、当社の創業120周年記念事業の一環として平成5年4月5日に10億円を信託して創設したもので、安田信託銀行株式会社を受託者としています。昨年度から、それまでの「自然環境」に加えて「歴史的建造物」の保存・活用に関する活動や普及啓発、調査研究を行っている団体に対して資金的援助を行うこととし、さらに、活動対象地域を国内だけでなく海外の開発途上国にも広げています。
 第5回目となる今年度は全国から29件の応募があり、その中から11の活動団体と7つの研究団体に決定、助成金額は合計で1,920万円となっています。
 贈呈式が11月20日(木)午後2時から4時まで、東京都新宿区市ヶ谷仲之町3−5の安田信託銀行「市ヶ谷ハウス」(TEL03−3359−4608)にて行われます。
 自然環境はもちろん、人々の生活に深く関わりながら時間を経た建造物や町並みは、文化遺産であり、人類共通の財産です。当社では、本基金を通じ、これらを保全・保存するための事業に助成することを社会交流活動の柱として継続していきます。
 
本件に関するお問い合わせ先 : 経営本部社会交流部
 
以上

平成9年度大成建設自然・歴史環境基金助成先一覧

(1)自然環境
 団 体 名活動場所内   容
活動1屋久島のパークボランティアの会鹿児島県霧島屋久国立公園太忠岳の登山歩道沿いに自然情報を収集し解説板やネイチャーラベル等を設置して自然教育の場としての機能の向上をはかる。
活動2新宮市海ガメを保護する会和歌山県新宮市王子ヶ浜海ガメの産卵孵化と稚ガメの飼育のため海水井戸と飼育小屋を整備し、放流できる稚ガメを保護、増殖させる。
活動3阿蘇くじゅうのミヤマキリシマを守る会近年群落が縮小傾向にあるミヤマキリシマツツジの保全のため、専門家指導のもと、下草刈り、害虫駆除等を行い樹勢を回復させる。
活動4(社)沖縄国際マングローブ協会沖縄県 マングローブ林は陸と浅海域との移行帯を形成し多様な生物の貴重な生態系となっている。マングローブ林の重要性を写真展示で解説
活動5国際湿地保全連合日本委員会ロシア モンゴル 中国 フィリピン  韓国「東アジア地域ガン・カモ類重要生息地ネットワーク」提案書の検討、作成、配付を行い、湿地と渡り鳥保全について普及・啓発する。
研究1大雪山国立公園研究者ネットワーク北海道大雪山国立公園大雪山の自然環境(昆虫類)に関する学術研究文献の情報をデータベース化し一般に公開することで研究の進展を促す。
研究2(財)自然環境研究センター奄美大島1970年代に奄美大島に移入され、その後増加して島の固有動物を哺食しているマングースを調査し、生息数を効果的に減少させる。
研究3(財)日本野鳥の会八重山支部石垣島 西表島特別天然記念物カンムリワシの生息数の変化や営巣木の分布等、生態調査を行い、今後の学術研究及び保護対策の基礎資料とする。
計   7,500千円

(2)歴史環境
 団 体 名活動場所内   容
活動1信州伝統的建造物保存技術研究会長野県全域信州の伝統的建造物に保存する職人の技術の全貌を体系的に調査・評価し報告書を作成。保存技術の育成と伝承を図る。
活動2日本イコモス(国際記念物遺跡会議)国内委員会アジアオセアニアおよび諸外国文化遺産保護のため1964年ヴェニス憲章が制定された。それに基づき制定された各国別・専門別の憲章や行動規範を翻訳、内容を研究し、日本独自の憲章の制定を検証。
活動3戸隠を知る会長野県上水内郡戸隠村善光寺境内と戸隠奥院を結ぶ参道の一丁毎に84個あった丁石が散逸し現在20個になっている。県立吉田高校戸隠分校歴史研究グループと協力し再建する。
活動4長岡造形大学文化財・建造物保存研究クラブ新潟県中魚沼郡渋海川流域の集落空き家化が進む茅茸民家の活用を図ることにより、地域の文化や伝流域の集落統を継承し過疎をくい止め、豪雪地帯の集落の景観を守る。
活動5熊本まちなみトラスト熊本市中唐人町旧第一勧業銀行熊本支店社屋の実測調査報告書を刊行、また一般向けのパンフレット発行により歴史的建造物保存について啓蒙する。
活動6増上寺境内研究事務局東京都港区芝公園増上寺旧境内の歴史的景観と子院建造物の保全のため、戦災を免れた小規模な建造物等を調査し、過去の境内の全体像を提示。
研究1信州箕沢屋の会長野県上伊那郡箕輪町小原家は県内でも貴重な古民家建物群だが現在無住のため倒壊の危機にある。見学会、講習会、作業等で保護意識を高める。
研究2上下町並みづくり研究会広島県甲奴広島県甲奴石見銀山の銀を両替する町として栄えた上下町は今も江戸から昭和に至る歴史的町並みが生きている。調査と再生計画の検討。
研究3ランドプランニング岡山岡山市足守地区内旧陣屋町岡山市HOPE計画の下地域の歴史・伝統を生かしながら建物や町並みの改修が進められた。調査から現在までの歩みを記録保存
研究4古材バンクの会全国(現在は近畿地方中心)文化財の指定を受けていない貴重な木造建築を調査し、保存と再生の手法を検討し、古材と技術を生かす具体的な提案をする。
計  11,700千円

公益信託 大成建設自然・歴史環境基金〈平成5年度からの累計〉

年 度件 数 (内訳)助成金総額
平成5年度 8件(活動5/研究3) 11,450千円
平成6年度 12件(活動10/研究2) 13,000
平成7年度 11件(活動8/研究3) 11,000
平成8年度 自然9件(活動6/研究3) 11,000
歴史8件(活動4/研究4)  4,988
平成9年度 自然8件(活動5/研究3)  7,500
歴史10件(活動6/研究4) 11,700
累計 66件(活動44/研究22) 70,638