【平成7年7月3日】

超大型立坑から長距離トンネルまで
一貫施工実現へ

「都市インフラ・トータルシールド施工システム」で
20%の省力化実現

                      大成建設株式会社


 大成建設(株)(社長・山本兵藏)は、都市部で要請の強い鉄道や道路の地下化のために、狭隘な営業直下においても施工できる、超大型立坑と長距離トンネルを組み合わせた効率的なシールド施工システムを開発いたしました。

 最近、大都市部における鉄道の複々線化や高速道路の路化かは急務となっていますが、用地収得難などからその実施は計画通り進んでいないのが現状です。特に、鉄道や道路の営業線を使用しながら、かつ周囲の環境に影響を与えない地下の立坑(縦方向トンネル)の効率的な掘削工法の開発が課題となっていました。また、大きなトンネルを掘り進むための機械搬入や、完成後の乗客の避難口確保のために、立坑の大口径化が必要とされていました。

構成技術の紹介
 「都市インフラ・トータルシールド施工システム」の核となるのは、大口径のシールド発進立坑を可能にした「Vシールド工法(路下式大口径円形立坑シールド工法)」です。「Vシールド工法」に加えて、構築した立坑から補助工法なしで横坑を発進させる「セグメントカッティング工法」、中間立坑なしに掘進可能な長距離シールド「クルン工法」と、組み立てやすく、低価格の覆工技術の「コネックスシステム」、1台のシールド機で地下から地上へ掘進し換気口を構築する「デルン工法」を組み合わせ、「都市インフラ・トータルシールド施工システム」が実現いたしました。
 「Vシールド工法」の特徴は、第一に。世界最大の直径10mの大口径立坑の施工が可能であること、第二に、深度70m程度の大深度立坑の施工が可能なこと、第三に、掘進に使用するVシールドを扁平で大きな「たらい」のような形状にしており、路下などの狭隘で低空頭用地での施工を可能としていること、第四に、Vシールドの駆動装置を、横坑掘進に使用するクルンシールドに転用できる構造としていることなど、です。
 当システムを適用することにより、立坑工事で25%、立坑からトンネルまでの全体工事で20%の工事費削減と工期短縮を行うことが可能となりました。
 Vシールドの設計を日立建機(株)に、クルンシールドの改良型の設計を三菱重工業(株)に委託し、このほど開発設計を完了しました。平成8年には、実工事に適用できる予定です。

Vシールド : Vertical Shield


                                  以上