週刊誌コラム
週刊新潮「タワークレーン」
東京の 変貌を 一望に
都営地下鉄大江戸線都庁前駅を降りると、新宿新都心地区の真ん中に出る。
目の前に高さ243メートルの東京都庁第一本庁舎(48階)、その南側に第二本庁舎、東側に都議会議事堂が聳え立っている。都庁舎 が都心の千代田区丸の内から新宿区西新宿に移転したのは平成三年(一九九一)のこと。そのときから副都心と呼ばれていたこの地 区も新都心に変わる。
東京都庁舎は有名な建築家
展望室への直通エレベーター。外国人観光客の顔も見え、手荷物検査を済ますと、案内の女性職員が、
「45階まで55秒で到着です」
視界がよければ、展望室からは西方はるかに富士の山容をくっきりと望むことができる。足もとには、新宿区立の新宿中央公園が 緑の空間をつくっている。
東方向に目を転じると、超高層ビル群と新宿御苑や明治神宮と外苑の森が眼下に広がり、この周辺には以外に緑が多い。
言うまでもなく、この超高層ビルが建ちならぶ新都心地区は、東京の水道近代化を推進した淀橋浄水場の跡である。
JR新宿駅西口に近い新宿エルタワー(31階)西側の植え込みに、「淀橋浄水場趾」と刻んだ赤大理石の碑がある。
「この地は明治31年東京水道の創設時から昭和40年までの67年間首都給水施設の中心であった淀橋浄水場の正門あとです。浄水場 の総面積は34万500平方メートルで、いまは新宿中央公園と11の近代的街区に生まれかわっています」
(掲載号:10月29日号)
