週刊誌コラム
週刊新潮「タワークレーン」
橋場は 古くは 石浜
隅田川に架かる白鬚橋の西のたもとを少し北へ行くと、左手に石浜神社が鎮座している。『江戸名所図会』には「朝日神明宮」とあって「橋場にあり。石浜神明とも、或いは俗に、橋場神明とも
創建は奈良時代、聖武天皇の
しかし、現在地は明治通りの北側になっていて、台東区橋場ではなく荒川区南千住三丁目である。昔の橋場は、今より北へ広がっていた。
ところで今、神社名となっている「石浜」は、橋場より古い地名だったらしい。『江戸名所図会』は「石浜」を「今橋場といふ」と記し、「橋場」の項で「旧名は石浜なり」と説明している。
『御府内備考』にも「
この古い地名の石浜が復活したのは、昭和七年だった。橋場町、玉姫町などの一部が石浜町一・二・三丁目となった。だが同四十一年十月一日、住居表示制度の実施で、石浜町全域が清川一・二丁目、橋場一・二丁目となって地名石浜は消滅してしまった。
それでも現在、神社の他、小学校、図書館、公園名などに石浜が残っている。
(掲載号:03月08日号)
