週刊誌コラム
週刊新潮「タワークレーン」
高田馬場で 生まれた 鉄腕アトム
JR山手線の電車も、駅によって発車メロディがいろいろ工夫されている。恵比寿駅では往年の名画「第三の男」のメロディが流れる。これはビール会社のPRに使われたのがきっかけだという。また高田馬場駅では、あの「鉄腕アトム」のメロディが流れるので思わず微笑を誘う。
高田馬場と「鉄腕アトム」には、どういう関係があるのだろうか。作者の手塚治虫が主宰する手塚プロは、昭和五十一年に練馬区富士見台から高田馬場に移転している。しかし、アトムのアニメ第一作がテレビに登場したのは昭和三十八年一月である。
実は、アトムは高田馬場で生まれたロボットなのである。ご存じ十万馬力のアトムを製作したのは科学省長官の
山手線のスタートは日本鉄道品川線(品川—赤羽間)で、開業は明治十八年(一八八五)三月一日。当時は蒸気機関車が牽引する汽車で、途中駅は渋谷、新宿、板橋の三駅だった。高田馬場駅の開業は明治四十三年、現在のような環状運転の開始は大正十四年(一九二五)のことである。
高田馬場駅が開設されたのは、まだ豊多摩郡戸塚村の頃で、地元民は駅名に「
(掲載号:12月28日号)
