週刊誌コラム
週刊新潮「タワークレーン」
世田谷・代田(だいた)に 巨人伝説の ダイダラボッチ
巨人伝説は、洋の東西を問わず、雄大である。
ギリシア神話のアトラスは、地球の西端で蒼穹を支えているという。アトラス(地図帳)の語源もこれから出ている。日本の『
民話の世界に登場する巨人は、東日本のダイダラボッチ(だいだら法師)、九州の
京王線にある
茂睡は〈だいだぼっち〉と書いているが、世田谷の民話にはダイダラボッチの活躍が生き生きと伝えられている。
そのあらすじは——
〈ある冬、世田谷の村はきびしい北風で森も畑も屋敷も震えあがる日が続いた。ところが、ある日、その北風がぴたりとやみ、春の日ざしが降りそそいだ。村人が北の空を仰ぐと、ふしぎなことに男体山と浅間山の頂きに棹をかけて大きな布の着物が下がり、北風を防いでいた。
その夜、代田の丘と野をのっしのっしと歩きまわる大男がいた。巨人は水の湧き出る沼を造り、橋を架け、田畑を
代田では、
(掲載号:04月28日号)
