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週刊誌コラム

週刊文春「立ち話」

設計者と施工者とのコラボレーションが肝心

 最速で新宿まで三十五分、渋谷まで四十一分、八王子まで十一分、横浜までは三十八分というアクセスの良さを誇る神奈川県相模原市の「橋本」の駅前に、今年九月、ショッピング街と市民の公共施設を合わせ持つ再開発ビル「ミウィ橋本(mewe)」がグランドオープンする。

 現場を訪れて最初に驚かされたのは、巨大なビルの周囲を飾る約九五〇本もの「飾り柱」だった。確かに美しく、また圧倒される。

 この飾り柱は、施工現場での創意工夫によって、設計段階よりもグレードアップされたものだという。

 「柱は直径三十mで長さは四・五mから六・五m。コンクリートで作るとかなりの重さになる予定でした」
 大成建設の古谷誠一作業所長は図面を指差した。

 「そこで、設計者と相談して、柱の素材をアルミに変えました。おかげで運搬の効率も飛躍的に上がり、地震の時も、振動をより吸収できるようになりました」

 五階から九階にわたり高さ二十五mの吹き抜けとなるインナーガーデンでも、採光のための天窓部分から雨水の浸入を完全に防止するため、より信頼性の高い素材に変更した。

 「まずはバイブルである設計図を何度も読み返して、安全や性能、コストの面でベストの方法へと練り上げてゆくのも施工者の役目。この仕事では、設計者と建設マンとの親密なコラボレーションが大切なんです」

 他にも、本社の技術センターや専門家の意見を積極的に取り入れた結果、約二百項目もの提案がなされた。

 こうして、陽光降り注ぐ緑豊かな空間や図書館、ホールなど市民のコミュニケーションの場が誕生した。

 「諸先輩方の経験や長年蓄積された研究データなど、大成建設の総力を結集してこそ、自信の持てるいい仕事ができるんです」と古谷作業所長は胸を張った。

(掲載号:05月24日号)