週刊誌コラム
週刊文春「立ち話」
新駅開設に伴う 秋葉原駅の改修工事
東京を縦断する京浜東線、横断する総武線、そして環状山手線の三本の幹線が交わる秋葉原駅は、一日の乗降客数約二十八万人(JR東日本管轄駅で十六番目の乗降客数)、平日の列車発着本数は千七百本近くで、休みなく賑わっている。外国人観光客の姿も多い、日本最大の電気街"アキバ"の玄関口でもあるこの駅が、生まれ変わろうとしている。平成十七年春開業予定の常磐新線(つくばエキスプレス)の始発・終着駅として地下四階に新駅が開設されることに伴い、改修工事が行なわれているのだ。大成建設が手がけているのは、ホームの改修と高架下コンコースの新設である。
「現状では、総武線で秋葉原へ来る場合、京浜・山手線のホームを経由しないと電気街口に出られません。人の動線が狭い通路に集中する仕組みなのです。混雑緩和を図り、利便性も高い新しい中央コンコースを高架下に施工するためには、五メートル間隔で立っている既存の柱を撤去し、より太い柱で受け替えて柱と柱の間隔を広げなくてはなりません」(大成建設秋葉原作業所・片桐年弥主任)
ということは、今よりも少ない数の柱で高架橋の一万五千トンの荷重を支えなければならず、そのためには一本の柱の強度をより高める必要がある。加えて高架下であるゆえに作業空間の高さは、最低で二・七五メートル、平均で五メートルしかないという空頭制限の厳しい現場だ。これでは鉄筋を継ぎ足していく従来の場所打ち杭工法では難しい。
そこで採用されたのが東日本旅客鉄道と大成建設が共同開発したストランド(SRD)場所打ち杭工法である。秋葉原駅の改修工事はこの工法の”デビュー戦”。人目につきにくい高架下で初の成果を築き上げているところなのだ。
(掲載号:11月29日号)
