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週刊誌コラム

週刊文春「立ち話」

狭い現場に強度の杭コンコースの新工法

 京浜東北線、総武線、山手線が交わる秋葉原駅。国内外から数多くの人が集まる電気街"アキバ"の玄関口が平成十七年春開業予定の常磐新線開通に伴い、現在改修工事中だ。大成建設が担当しているのはホームの改修と、高架下コンコースの新設である。高架下は、平均で高さ五メートルしかない現場だ。

「従来工法での施工が難しいなら、より実用的な新しい工法を提案し、省力化を図るのが私たちの役目です」

 と近藤昭二所長が言う新工法とは、鉄筋の代わりにストランドを利用するストランド場所打ち杭工法だ。ストランド鋼材は鉄筋より柔軟性が高く、狭い場所でも長いまま搬入が可能で、従来工法のように鉄筋を継ぎ足していく必要がない。

「柔軟なだけではなく、ストランドは同じ太さの鉄筋の二・五倍の引っ張り強度があります。また表面のくぼみは強度の高いコンクリートを付着させるのに有効です。ここでは深さ二十七メートル、直径一・八メートルの杭を二十四本施工しました。杭の長さが二十五メートルを超えるならば、ストランドを使った方が安い。今回、結果的に二割の工期短縮と一割のコスト削減を可能にしました」

 また、東日本旅客鉄道と共同開発した高精度な自動計測システム「トータルステーション」で構造物の変位変状を管理する。そして都心では使われた例がない作業半径七十五メートルというダム建設で使用した大型タワークレーンも活躍する。

「ここは技術センター、機械部、土木本部等、大成建設の総力を結集した現場です。今後も耐震用リニューアル工事、大きな重機を持ち込めない現場等、この工法を活用する場は数多くあるはずですから、研究を重ねて汎用性を高めたいですね」

 工法を育てていくのは、もちろん大成マンたちだ。

(掲載号:12月06日号)