週刊誌コラム

週刊朝日「大いに成るほど〜素朴なギモン編」

地下タンク、どうつくるの?

石油や都市ガスを蓄える地下タンクは、いったいどうやってつくっているのでしょう。

 石油や都市ガスを蓄える巨大な地下タンク。もちろん、地面に穴を掘って周りをコンクリートで固める、というほど単純ではありません。
 直径七十メートルもある地下タンク。一気に掘り下げると、周囲の土の圧力で穴がつぶれることがあるので、先に連壁(れんぺき)という筒状の地下壁をつくってから掘り始めます。連壁は、三メートル×一・五メートル程度の穴を地下水を通さない層まで七十〜百メートルほど掘り、鉄筋を入れ、コンクリートを流し込んで短冊型の板にします。これをグルッと円周上に続けて、直径が約七十メートルの巨大な筒にするわけです。
 スケールが大きいので、精度は重要でないように思われるかも知れませんが、地下水がタンク内に入ったり、タンク内のものが土の中へ出ることのないよう、一枚一枚のコンクリート板は、きわめて高い精度でつくられます。連壁の精度は、掘削精度に左右されるので、超音波のレーザー変位計を用いて曲がらないように四千分の一の精度で掘り 、完成時の誤差をプラスマイナス五十ミリ以内に収めているのです。
 連壁ができたら、中を六十メートルくらい掘り下げ、底に水圧でも持ち上がらないよう厚さ十メートル近い底板をコンクリートでつくります。上げ底の巨大な桶の完成です。そして連壁内側にタンク本体の壁をつくります。後は、ドーム型の屋根と天井をつくれば完成。でも屋根は地上でつくるのではありません。実は、重さ一万五千トン近いコンクリート製の屋根をタンクの底で組み立てて、ジャッキで地上まで引っ張り上げて取り付けているのです。

(掲載号:02月11日号)