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週刊誌コラム

週刊朝日「大いに成るほど〜素朴なギモン編」

球場やゴルフ場の芝、一年中ミドリのままにできないの?

寒暖の差が大きい日本の気候では、いつでもどこでも一年中鮮やかなミドリを保ちつづけられる芝は、まだありません。しかし欧米原産の芝で北海道でなら一年中ミドリを保てるが、本州では冬はミドリで夏に枯れるという品種もあります。そこで品種改良によって芝の葉が緑色を保つ期間を変えれば、年中ミドリを楽しむことも可能になります。
 まず国内外からさまざまな芝の種を取り寄せて育てます。普通はミドリの葉ばかりが注目される芝ですが、芝も小さな花を咲かせます。その花が咲くと、ひとつひとつ交配して新しい品種を作ります。その品種が気温何度で芽吹くか、どのくらいの期間ミドリを保てるか、データを取り、また交配を繰り返します。
 こうした品種改良の結果、今までより一カ月も長く晩秋までミドリを保つ新品種や、普通の芝よりも早い時期に芽吹く芝も生まれています。この二種類の芝の種をブレンドして、サッカー場やゴルフコースなどに撒けば、春早くから秋遅くまで一年の長い期間 、鮮やかなミドリで私たちを楽しませてくれるわけです。
 また芝の生えている地面の下に温水ヒーターを埋め込んで、品種改良なしに冬場でも芝のミドリを保つ方法もあります。
 最近はドーム式の球技場もふえてきましたが、屋根が開閉式でない限り、残念ながら芝は人工芝です。固定式ドームでは太陽光が芝に届きませんから、天然芝が育たないのです。最近ではビル内の淡い光でも育つ芝や寒さに強い芝も研究されているので、やがてはいつでもどこでも芝のミドリが楽しめるようになるかも知れませんね。

(掲載号:04月21日号)