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週刊誌コラム

週刊朝日「大いに成るほど〜素朴なギモン編」

上空からの街の夜景が、日本は白っぽいのに、ヨーロッパは黄色っぽいのはなぜ?

 出張や旅行などで海外へ出掛けて、飛行機から夜の街を見下ろしたとき、日本では白っぽかった街の明かりが、ヨーロッパでは黄色っぽいと感じたことはありませんか?じつはあれ、国民性や民族性の違いによるものなんです。
 日本の街路灯は、ほとんどが水銀灯です。明るいだけでなく、4つの光の波長を使っているので色も鮮やかに見えます。一方、ヨーロッパでは、ナトリウム灯が一般的です。
日本でも、高速道路やトンネル内の照明に使われている、黄色い光の照明です。ナトリウム灯は単色光なので正しい色で再現できず、赤いクルマも黒く見えてしまいます。しかし、明るさは蛍光灯の4倍近くあり、ランニングコストがかからないのが特徴です。
ヨーロッパでは、クルマにはヘッドライトがあるので、正しい色でなくても、物が見えればいいという発想です。
 でも、理由はこれだけではありません。目に色素を持っている日本人の目は光りに強く、眩しさもあまり気になりません。しかし、目に色素を持たない欧米人は光に弱く、眩しさが苦手です。街路灯に、明るいわりに眩しくないナトリウム灯が選ばれるのには、こんな民族性の違いもあらわれているのです。
 じつは、光や色に対する感覚の違いは、日本国内に限ってもあります。同じ蛍光灯でも、関西から西ではなんとなく青っぽい印象のものが、関東から北ではなんとなく赤っぽい印象のものが使われています。その理由は、関西系は暑苦しく感じない色調のものが、関東系では寒々しくない色調のものが好まれるからのようです。国民性だけでなく、地域性によってもこんなに感覚が違うんですね。

(掲載号:06月23日号)