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週刊誌コラム

週刊朝日「大いに成るほど〜素朴なギモン編」

お店ではオイシそうに見えたマグロのお刺身が、家ではそう見えないのはなぜ?

 お店では、魚も肉も野菜も、どれも新鮮でオイシそうだったのに、家に帰って見たら、なんだかあまりオイシそうに見えない。こんな経験はありませんか?じつはこれ、照明のせいなのです。
 太陽の光の中で私たちに見えるのは、赤から青紫までの光です。雨上がりの後などに見ることのある、あの虹の色です。太陽の光の中には、幅広い範囲の光の波長の成分が含まれています。ではなぜ、赤い物が赤く見えるのか?それは、その物体が赤い場合、その物が赤以外の波長の光を吸収して、赤の波長の光だけを反射しているからです。
 蛍光灯や白熱灯などの人工の光の場合、目に見えるすべての波長の光をだしているわけではありません。白熱灯が赤や黄色っぽく、蛍光灯が青っぽく見えるのはそのせいです。普通の蛍光灯では、赤色の波長の光が少ないのでマグロの赤身なども黒ずんで見えてしまうわけです。
 光の三原色は、赤・緑・青です。蛍光管の中に、この3つの色の光の波長を等しくだすガスを入れてやれば、物の色を自然に近い状態で見ることができる蛍光灯をつくれます。それが、3波長の蛍光灯です。飲食店や食料品店、あるいは服の色柄が重要なブティックなどでは、自然光に近い波長がでるようにした色再現性の高い光源を使って、料理をオイシそうに、また服が色鮮やかに見えるように工夫しているのです。
 でも、人工の光はあくまでも人工の光。ですから、色が気に入った物を買うときには、「こんな色じゃなかったはずなのに…」なんて後悔しないように、一度太陽の光で色を確かめた方がいいですね。

(掲載号:07月14日号)