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週刊誌コラム

週刊朝日「大いに成るほど〜素朴なギモン編」

ビルを建てるときに、図面は何枚くらい必要なのでしょうか?

 いまでは手描きではなく、ほとんどがCADによってコンピュータで建物を三次元的に描くようになった図面。手間のかかるドームなどの曲面デザインの図面化も、CADの導入によってスピーディーになりました。
 建物をつくるときの図面には、大きく分けて二つの目的の図面があります。そのひとつが、「何をつくるのか」を理解するための図面。もうひとつが、「どうつくるのか」を表したものです。どちらの図面の枚数も、建物の用途や規模によって大きく異なります。
 最初に描くのは企画提案図と呼ばれるもので、発注主に「何を、どんなデザインでつくるか」を理解していただくためのものです。コンピュータ・グラフィックス(CG)やイラストのパース図が一般的で、だいたい数十枚あります。次に、決定した基本デザインをもとに、平面・立面・断面の図面を起こします。
ここには、柱や梁などの構造や空調・エレベーターなどの設備の配置も盛り込まれていて、図面の数は数十枚から100枚程度です。次が実施設計図で、建物そのものの詳しい平面図から、それぞれの部屋のコンセントなどの設備の正確な位置を表した図面まで、その数は100枚から数百枚近くにもなります。そして最後の段階の図面が施工図です。
 大雑把なイメージのものから、最終的にはドアのノブひとつの形状や位置まで分かる詳細なものへと変化していく、図面。合わせて400〜500枚も設計図や施工図を描くことは、現場での作業をシミュレーションすることであり、現場で建物をつくるという作業は原寸大の図面を現場に再現することなのです。

(掲載号:08月18日・25日合併号)