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週刊誌コラム

週刊朝日「大いに成るほど〜素朴なギモン編」

HACCPの安全管理は、いままでのやり方とどこがどう違うの?

 最高レベルの安全性を求める宇宙食の品質管理方法としてNASAで開発された、HACCP。
  いまでは、牛乳・アイスクリームなどの乳製品や食肉加工品・魚肉ねり製品など、多くの食品生産施設で導入されています。
 いままでの食品工場では、できあがった製品を最終工程で抜き取ってチェックすることが食品衛生法で定められていました。しかしHACCP対応の工場では、食品製造の各工程ごとにチェックします。つまり、原料が食品工場に入ってから製品となって消費者の口に入るまでの各工程ごとに起こりうる危険をあらかじめ予測して、それぞれの工程ごとにチェックするわけです。しかも、その結果を記録に残します。
 たとえばHACCPの加工工場では、原料の入庫口と製品の出庫口は別ですし、従事する作業工程によって人の出入口も分かれます。これは、場所によって起こりうる危険の原因が違い、それに対する予防の方法も異なるので、本来その工程にいるはずのない菌などの混入を防ぐためです。これによって、事故の起こる確率を限りなくゼロに近づけられるばかりか、万一起こってしまったときにも、工程ごとの記録が残っているので、どの工程で何が原因だったのかもすぐにわかるわけです。
 とはいっても、単に最新の設備機器を導入するだけでは、本当に安全性の高い食品生産施設は実現できません。そこで働く人たちの安全に対する意識や正しい作業手順の徹底があってはじめて、「安全」を確保することができるようになるのです。当たり前のことを、きちんと実行することが大切なんですね。

(掲載号:09月29日号)