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週刊誌コラム

週刊朝日「大いに成るほど〜素朴なギモン編」

病院の中で携帯電話を使うと、いったいどんな影響があるのでしょうか?

 最近、病院の待合いのスペースなどで、「医療機器に影響がありますので、携帯電話の電源はお切りください」というメッセージを見かけます。なぜだかわかりますか?
 病院内では、電車のアナウンスでよく耳にするペースメーカーだけでなく、電磁波を使って体の中から出る微弱な電波を可視化するMRIや筋電図を測定する機器など、いろいろな医療機器が使われています。これらは、携帯電話から常に出ている電波によって、誤作動する危険性があるからです。
 しかし病院では、緊急呼び出しが必要な時もあるので、医師や看護婦はポケットベルを持っています。なぜ、携帯電話がダメでポケベルはいいのか。それは、ポケベルは受信専用で電波を出すことがなく、送られてくる電波もきわめて微弱なので、ペースメーカーを使っている患者さんや機器の近くに行っても、ほとんど影響を与えないからです。
 最近では、出力を小さくした病院内専用のPHSも使われはじめています。しかし、このPHSも、見た目は携帯電話と変わらないので、「この病院は、携帯電話を使ってもいいんだ」と誤解を招いているケースもあるようです。今後は赤十字マークをあしらうなど、デザインや色使いを一考する必要がありそうです。
 これからの病院は、検査や治療にかかわる特殊な精密機器のある部屋やエリアだけ、電磁波を遮断して電磁波の影響を受けないようにして、一般の病室では携帯電話も自由に使えるように使い分けが望まれるのかもしれません。そうして、入院生活を少しでも潤いのあるものにできればステキですね。

(掲載号:10月13日号)