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週刊誌コラム

週刊朝日「大いに成るほど〜素朴なギモン編」

明石海峡大橋など巨大な吊り橋にある塔は、太いケーブルを吊るだけの柱なのでしょうか?

 いちばん高い部分が、海面からおよそ300メートルの位置にある明石海峡大橋の二つの塔。高さが東京タワーと同じくらいあるこの塔を「主塔」と呼びます。もちろん、ただの塔ではありません。あの塔の中には、毎秒2.5メートルで動くエレベーターと1680段のらせん階段があり、おもに点検や主塔に取り付けられた航空障害灯の電球の交換などに使われます。
 さらに主塔のテッペンには、もうひとつある物が取り付けられています。それは、風などによる大きな揺れを防ぐための制振装置です。主塔に揺れが加わった時に、その揺れと逆の方向に動いて揺れのエネルギーを吸収することで、主塔の揺れを積極的に抑えているのです。
 この主塔を支えているのが、直径が80メートル、高さが60メートルもある海中橋脚です。ケーソンと呼ばれる巨大なコンクリート製の筒を地上でつくり、船で引いていって所定の位置にセンチメートル単位の精度で設置されています。潮流の激しいことで有名な明石海峡の流れに対して主塔を支える巨大な橋台は、なんと34万トンという重量級です。
 ところで、明石海峡大橋の場合、主塔と主塔の間隔は橋台で測ると1991メートルありますが、300メートル高い位置にある主塔のテッペンでは、およそ10センチメートルほど長くなっています。つまり、上の方が微妙に広がっているのです。さて、なぜだかわかりますか?それは、地球が丸いからです。主塔は、地球の中心に向かってまっすぐ立っているので、長い橋では下の部分よりも上の方が広くなり、平行にはならないんですね。

(掲載号:11月10日号)