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週刊誌コラム

週刊朝日「大いに成るほど〜素朴なギモン編」

ダムの湖が、土砂などで埋まってしまうことはないのでしょうか?

 ダムの寿命は、およそ100年といわれています。その主な理由は、川の流れに乗って上流から運ばれてくる土や砂が、徐々にダム湖に積もっていってしまうからです。そのためダムでは、あらかじめダム湖に貯める水の量の他に、100年分と予想される土砂などの溜まる量も見込んでつくられているのです。
 しかし、ダムによっては予想以上に早く土砂が溜まってしまう場合もあります。もし予想よりも早くダムに土砂が溜まってしまうと、発電や潅漑用水、生活用水などに必要な量の水を確保できなくなります。そればかりか、雪解けや梅雨や台風などの大雨による洪水時に、ダムの能力を十分に発揮できなくなり、洪水による被害が下流の地域に及んでしまうことも起こります。そこでダムでは、ダム湖の底に溜まった土砂をポンプで汲み出したり、重機で掘削して取り出すなどして、ダム湖のリニューアルをしているのです。
 最近では、ダム湖に溜まった土砂を定期的に排出できる排砂ゲートの付いたダムもあります。また、ダム湖に入る土砂を減らすため、上流に土砂をカットする「貯砂ダム」と呼ばれるものをつくったり、洪水時の河川の水を直接下流に流すためのトンネルをつくるなどの工夫もされています。
 これにより、いままでダムによって土砂がせき止められるために下流や海岸へ土砂の供給がされず、海岸の浸食や後退の原因といわれていた問題は解消されます。しかし、人為的な下流への排出は、川が一時的に濁るなどの新たな問題も発生してきています。
 ダムづくりは、むずかしいものですね。

(掲載号:12月15日号)