ページの先頭になります。

ページ内を移動するためのリンクです。

2016年3月期 決算説明会 スピーチの要約

文字サイズ
標準

受注・採算について

  • 前期受注は土木の官庁・民間および官庁建築がいずれも減少したが、民間建築で大型再開発案件の受注が好調であり、全体では対前々期で約5%の減少に留まった
  • 受注の特徴は(1)超大型の再開発プロジェクトの受注が相次いだこと、(2)リニア中央新幹線の発注が開始されたこと、(3)オリンピック関連施設の発注が本格化したこと
  • 今期の受注環境についても、引き続き大型プロジェクトの発注が予定されており、施工キャパシティの調整に尽力していかなければならないと考えている
  • 前期の単体完成工事総利益率は、バブル期以来の高い水準を記録。今期予想は土木で前期見られた追加工事獲得などの影響を除いた計画としているが、建築は概ね前期と同水準を維持できる見込み
  • 建築の採算レベルについては、業界側の供給制約状態が解消される見込みがないことから当面、維持できる可能性が高いとみている

中期経営計画の目標修正・自己株式取得・増配について

  • 中期経営計画の連結営業利益目標を750億円から1,150億円に引き上げた。計画を策定した当時との想定の違いは、(1)民間需要が堅調で業界側の競争緩和が想定以上であったこと、(2)労務費が想定ほど上昇しなかったことと資材費の下落の2点。「建設事業本業の深耕」を軸とし、注力5分野への取り組みなど種々の施策については継続する
  • 前期業績が期初計画から大幅に好転したことから、株主還元の充実および資本効率の改善を目的として、自己株式の取得を意思決定するとともに、配当金の増加についても来月の株主総会に諮ることとした

今後の取り組み

  • 各社ともバブル期以来の最高益を記録するなど、一見、順風満帆に見える建設業界であるが、業界内に大きな昂揚感が無いのは現下の好業績が、想定以上の需要がもたらされたことと、想定外の物価下落という、いずれも外部要因に負うところが多いためだと見ている
  • 若年技能労働者の確保、重層下請構造の解消など、業界が抱える根本的な問題についてはようやく着手した段階。建設現場の生産性向上やICT化などについても、他産業に比べて大きく遅れたままであり、こうした課題解決に向けて少しでも前向きに取り組むことが経営者としての役割だと考えている
  • 建設業界が産業として将来にわたり持続的な発展ができるよう、またその発展において大成建設が大きな役割を担うべく、社長である私自身、覚悟をもって経営にあたる所存