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プレスリリース

国内初の超早強・超高強度コンクリートを用いた長大スパン梁の開発

−低CO2・低コスト・高性能・多機能な梁で大空間を実現−

2009年12月10日

大成建設株式会社

 大成建設(株)(社長・山内隆司)は、先進コンクリート技術「T-RC+」ブランドの一環として、超軽量の長大スパン・プレキャスト梁システム(Taisei Precast Optimized beam with Prestress : T-POP)を実用化しました。広い大空間が要求されるオフィスビルやホテル大宴会場などの構築に効果を発揮します。

 実用化に際しては、梁の軽量化と長スパン化を同時に達成し、梁製造における安定供給を実現するために、極めて早期に強度発現(超早強)する超高強度コンクリートを開発しました。開発にあたっては、プレキャスト工場における実大の梁製造実験により品質管理手法を確立しました。また、梁の構造性能および耐火性能に関しても、実大試験体による実証実験を行い、設計評価法を確立しています。

(1) 高性能・多機能な梁システム
T-POPは、長大スパンの実現にもかかわらず、鉄骨梁より振動障害の少ない高い居住性を可能にする梁システムです。居住性の向上により、適用対象を病院や工場などにも拡大することができます。また、鉄骨梁と同様に設備用貫通孔を多数かつ自由に配置できるとともに、鉄骨梁とは異なり耐火被覆が不要なため、天井を設けず梁型を意匠的に見せるなど、設計上のバリエーションが拡大します。大空間を実現できる20〜30mクラスの梁として適用した場合にメリットが最大限に活かされることから、今後、鉄骨に代わる新たな梁材料としての可能性も期待できると考えております。
(2) 超軽量の長大スパン・プレキャスト梁
弊社では、大型オフィスビル用に、高強度鉄筋(SD685等)を利用したスリムなプレキャストプレストレストコンクリート梁を既に実用化しており、大成札幌ビルをはじめ、横浜みなとみらい地区にて現在施工中の大型オフィスビルなどに実施適用してきました。
今回開発したT-POPは、多数開口付きのI形断面形状とし、コンクリート梁としての構造性能を確保しつつ、軽量化の限界に挑戦したものです。前記の当社既製品に対して重量を3割削減し、一般のプレキャスト梁製品に対しても半分以下の重量を実現しました。梁の軽量化により、30mクラスのプレキャスト梁の現場施工時においても梁の揚重・設置等を容易にし、工期短縮を実現します。
(3) 国内初の超早強・超高強度コンクリート
一般に、100N/mm2を超える超高強度コンクリートは強度発現に28日以上要していましたが、今回開発したコンクリートは、僅か16時間で100N/mm2以上(設計強度130N/mm2)を達成し、プレキャスト工場での梁製造サイクル工程を最短の1日*とすることができました。
これにより、大型オフィスビル工事におけるプレキャスト工場での量産・安定供給体制が確立でき、梁製造におけるコストダウンと共に工期短縮を実現しました。
1日間で、鉄筋組立・設置 → 型枠取付け →コンクリート打設 → 養生16時間 → 型枠脱型 → プレストレス導入 → 出荷
(4) CO2 排出量大幅削減
同じ構造性能を有する鉄骨梁と比較して、梁製造過程におけるCO2排出量を50〜60%削減することができます。また、コストも約1割削減します。


大成建設は、T-POPの技術開発を手始めに、環境にも配慮した「新たな超高強度コンクリート時代の幕開け」を宣言します。

T-POP試験体製作状況

T-POP試験体製作状況

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