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プレスリリース

既設建物の遺伝子を次世代の建物に継承するコンクリートの再生技術

−コンクリート解体材から再生粗骨材への利用技術の実用化−

2004年3月29日

大成建設株式会社

大成建設(株)(社長・葉山莞児)は、大阪市発注の大阪市立大学総合教育棟建設工事(大成・東海特定建設工事共同企業体)において総合教育棟5階の躯体の一部及び平家建倉庫の躯体に再生粗骨材コンクリート(施工数量約200m3)を採用しました。

当社はかねてより技術センターにおいてコンクリート塊から再生粗骨材への利用について研究していましたが、このたび同大学旧3号館のコンクリート解体材を再生し、新総合教育棟に利用することを、設計監理を委託されている(株)松田平田設計と協議のうえ大阪市に研究開発の一環として提案・実施しました。

今回の実施に当り、大阪市住宅局営繕部と大阪市立大学事務局は、京都大学名誉教授森田司郎(委員長)、大阪市立大学大学院教授山田優(副委員長)をはじめ(財)日本建築総合試験所、大阪市住宅局営繕部、大阪市立大学事務局、(株)松田平田設計、大成建設(株)の関係者で構成された「再生粗骨材利用検討委員会」を設置し、再生粗骨材の製造と利用方法の検討、再生粗骨材コンクリートの製造・施工にいたるまでの検討、さらに品質面での諸試験の方法についての指導及び試験結果の検証をしました。

今回、再生粗骨材は、再生砕石の製造を行っている大成ロテック(株)岸和田工場に旧3号館の基礎部分の解体時に発生したコンクリート解体材を運搬し、一次処理を行い、スクリュー磨砕方式によるコンクリート廃材高度処理設備(TRASS:太平洋セメントグループ)を設置して高度処理を行うことにより 260ton製造されました。

製造された再生粗骨材の品質については、(財)日本建築総合試験所で試験を行い、JISA5005(コンクリート用砕石及び砕砂)の規定値とほぼ同等であることと、コンクリート品質も所要の性能が十分得られることを確認しました。さらに八幡生コン(株)において実機試験練りを行い、コンクリート調合も策定しました。以上の一連の作業により再生粗骨材製造から再生粗骨材コンクリート製造・施工までの品質管理体制を整備し、建築基準法第37条第2号による申請を行い、再生粗骨材コンクリートについて国土交通省の大臣認定を3月4日付で取得しました。

今回の再生粗骨材製造方法の特徴は、簡便な施設・設備で、躯体等へ本格的な利用が可能な粗骨材を再生できること、求める再生粗骨材の品質・性能に応じて製造工程を調整できること、既存の再生砕石工場に高度処理設備を設置できることにより再生砕石の運搬が不要になることです。今後は、建設廃材循環型リサイクルの社会ニーズに応える再生コンクリート製造の有力な手法として、さらに研究開発を進めていく所存です。

解体前の大阪市立大学旧3号館

再生粗骨材

大阪市立大学総合教育棟(外観パース・南西面)

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